ラ・トリニダッドにある Valley of Colors(色の谷) へ行く途中、Google Map を見ていたら Bell Church という場所が近くにあるのを見つけた。
名前だけ見ると普通に教会っぽいが、調べてみるとどうやらそうではないらしい。
しかも位置的にも、数百メートル先の色の谷へ行くついでに立ち寄れそうだったので、せっかくだし寄ってみる事にした。

バギオ市内からは La Trinidad 行きのジプニーで向かった。
所要時間は体感で10分くらいだったと思う。
料金は正直覚えていないが、ローカルの乗り物なので高いという感じでは全くなかった。
バギオ周辺ではタクシーも便利だが、こういう近場への移動はジプニーの方がそれっぽいし、安く済むのがいい。
観光客向けの特別な乗り物ではなく、普通に地元の人が使っている足という感じだった。

Bell Church はバギオとラ・トリニダッドの境界に近い場所にあり、幹線道路から少し入った所にある。
観光地として有名ではあるのだろうが、周辺は意外と普通で、Bell Church の周りにはごく普通のフィリピンの民家が並んでいる。
そのため、近くまで来ても「いかにも観光地」という派手さはない。
むしろ住宅街の中に少し異質な空間がある感じで、そこが逆に面白い。
教会という名前だが、実際は中華寺院だった
実際に行ってみてまず思うのは、Bell Church は名前に church と付いているのに、見た目は完全に中華寺院だという事だ。
Google Maps でも観光地かつ仏教寺院として扱われているようで、普通に「教会」を想像して行くとちょっと拍子抜けするかもしれない。
ただ、この拍子抜けは悪い意味ではなく、むしろ「なんだこれ」という面白さの方が強い。

入口には中国風の門があり、龍の装飾や中国語、赤や金を基調にした建物が並んでいる。
Wikipedia でも、入口のアーチにドラゴンと中国語の文字が飾られ、敷地内には仏塔や lotus pond などがあると説明されている。
実際、入ってすぐに「ここはラ・トリニダッドだったよな」と少し確認したくなるくらい、周囲の住宅街との雰囲気が違う。
思ったよりちゃんとしていて、見た目が楽しい
こういう場所は、近くにあるからついでに寄ってみると案外あっさり見終わる事も多い。
しかし Bell Church は、意外とちゃんとしている。
海外の記事では、Chinese gazebos、guardian lions、koi ponds、dragons、circular pagodas などが見どころとして紹介されていて、実際に歩くと確かに細かい装飾が多い。
Tripadvisor のレビューでも、色鮮やかで、きれいに整えられていて、写真を撮る場所としても良いという感想が多いようだ。
たしかに、敷地の規模そのものはそこまでとんでもなく広いわけではないが、ちょっと歩くたびに中国風の飾りや像、庭園っぽい空間が見えてきて、見た目には退屈しにくい。
観光地というより宗教施設なので騒がしすぎる感じもなく、歩いていて落ち着く。

歴史を知ると、名前の不思議さも少し分かる
Bell Church は見た目のインパクトが強いが、少し歴史を知るとさらに面白い。
Wikipedia によると、この寺院は 1960年8月4日、Ng Pee に率いられた広東系の中国系移民によって設立されたらしい。
もともとは 1954年にレストランの食堂で布教が始まり、その後信者の増加にともなって移転し、最初は “Chinese Buddhist Temple” と呼ばれていたという。
Atlas Obscura でも、初期には Chinese Buddhist Temple として知られ、現在は地域の中国系フィリピン人コミュニティにとって宗教的・文化的に重要な場所だと紹介されている。

つまり、ただの「変わった観光スポット」ではなく、ラ・トリニダッドやバギオ周辺に根付いた中国系コミュニティの信仰と歴史が反映された場所という事なのだろう。
そう考えると、名前に church と付いているのに中華寺院という妙な感じも、単純に変というより、この土地の宗教や文化が混ざり合った結果なのかもしれない。
静かで、少しだけ別世界感がある
Bell Church の印象をひと言で言うと、静かで少しだけ別世界感がある場所 だった。
Tripadvisor のレビューでも、clean、serene、peaceful といった評価が目立っていて、実際に現地でもその雰囲気は分かりやすかった。
周りは普通の住宅街なのに、門をくぐると急に空気が変わる。
そこまで大げさな話ではないが、ちょっとした区切りを越えて別の場所へ入った感じはある。

寺院の中は派手な色使いではあるものの、不思議と落ち着かない感じはしない。
赤、金、緑といった色が多いのに、変にうるさく見えないのは、庭や池、建物の配置が整っているからかもしれない。
レビューでも「写真向き」という意見があるのは分かる。
どこを見ても多少は画になるので、軽く立ち寄ったつもりでも意外と滞在時間が伸びる。

色の谷へ向かう途中に寄るのがちょうどいい
今回の自分みたいに、数百メートル先の色の谷へ行く途中でついでに寄る という回り方はかなり相性がいいと思う。
Bell Church 単体を目的地にしてわざわざ大移動するかと言われると、人によってはそこまでではないかもしれない。
ただ、La Trinidad 側に来る予定がもともとあるなら、追加で少し立ち寄る価値は十分ある。
Bell Church は、ものすごく有名な必見スポットというより、「近くまで来たなら見ておいてもいい」系の場所 だと思う。
しかし、実際に入ってみると見た目は面白いし、歴史もあるし、周辺のフィリピンの普通の街並みとのギャップもあって、ただの時間つぶしでは終わらない。
色の谷に向かう前に少し違う空気の場所を挟む事で、移動の途中にも変化が出る。


行ってみた感想
Bell Church は、名前だけ見ると普通の教会のようだが、実際には 中国系フィリピン人コミュニティにとって大切な中華寺院 だった。
龍や pagoda、池、像などが並ぶ見た目はかなり分かりやすく、静かで整った雰囲気もあって、思ったより印象に残る。
1960年創建という歴史もあり、単なる映えスポットというだけではない。

周囲は普通のフィリピンの民家で、その中にこういう中華寺院があるのが少し面白い。
バギオ市内からジプニーでさっと来られるし、色の谷のついでに寄るにはちょうどいい。
わざわざこれだけを目的にして大騒ぎして行くほどかと言われるとそこまでではないが、まぁ、行く価値あるかもな ……くらいの評価にはなる。
少なくとも、Google Map でなんとなく見つけて寄ってみた場所としては、十分当たりだった。

