マニラのチャイナタウン

マニラのチャイナタウン、通称「ビノンド地区」は、1594年に設立され、世界で最も古いチャイナタウンとしても有名。
フィリピンには約115万人の華僑(中国系移民)がいるとされる。彼らの多くは福建省出身で、特にマニラのチャイナタウンを中心に、商業や経済活動をしている。

チャイナタウン中心部

中国とフィリピンの交流は、唐代(618–907年)にまで遡ることがでる。この時期、中国の商人がフィリピンに訪れ、陶磁器や絹などを交易していた。
スペイン統治下では、「サンガレー」と呼ばれる中国人移民が増加した。彼らは主にマニラ周辺に住み、商業や手工業で活躍したが、スペイン政府は中国人の影響力を警戒し、移民制限や特別税を課すなどの政策を実施し、その結果、反乱や迫害も発生した。
そして、アメリカ統治下では、中国系移民の地位が改善され、教育や経済活動の機会が広がった。この時期、多くの中国系移民がフィリピン国籍を取得し、フィリピン社会にさらに統合されていった。
現在、フィリピンの中国系移民やその子孫は、フィリピンの多文化社会の一部として、独自のアイデンティティを保ちながらも、フィリピン社会に深く根付いている。

漢字の看板がある

そのため、現在でもこの地域には歴史的な建造物や文化が残されており、観光客を魅了するスポットが数多く存在する。

Ongpin Street(オンピン通り)
オンピンストリート入り口

チャイナタウンは観光で有名なイントラムロスの隣の地区にある。私の場合、マニラのトライシクルやタクシーが好きじゃないので基本は徒歩。
パッシグ川を渡ってすぐの中華っぽい門をくぐると、ビノンド地区となる。イントラムロスの中心地から徒歩で20分くらいで到着。

パッシグ川
チャイナタウン入り口

チャイナタウンのメインストリートは Ongpin St (王彬街) 日本語でオンピン通りと呼ぶ。
通りの名前は、フィリピンの華人実業家ロマン・オンピン氏に由来しており、彼の功績を称えたもののようだ。
通りは確かに漢字の看板や中華風の装飾に包まれた店もあり、奥に進むにつれて、どんどん中華街らしくなって来る。

オンピン通り
中華系の店が多い

オンピン通りは、「食の宝庫」と呼ばれていると聞いた事がある。貴金属店や漢方薬局、伝統的な雑貨店が並び、地元の人々や観光客に人気の中華料理店が軒を連ねていると….しかし、実際の所、ちょっと言い過ぎ。シンガポールっぽい場所だと想像していたので少しギャップがあった。

有名な橋らしい
中華料理

小道に入っても、中国語の看板はちらほらある。多分、ここの一帯はどこもこんな感じで、フィリピンと中国の混ざった地区なのだろう。

小道へ
中華料理屋

この地区は徒歩で巡るのが最適だと思う。そうすることで、良いものも、微妙なものも(どぶ川の匂いがきつい)視覚的、聴覚的、嗅覚的に楽しむことができる。
また、このオンピン通り独特の活気はフィリピンと中華の融合であり、世界最古のチャイナタウンと言われるが、中国らしさとは少し距離を置いた良さがある。

Carvajal Street(カルバハル通り)

オンピン通りから少し外れた所にあるビノンド地区の小さな路地、Carvajal Street(カルバハル通り)も見逃せないスポットのようだ。
私は中華料理を求めて1時間ほど街を歩き回った後、カルバハル通りにたどり着いた。
この通りはビノンド教会のすぐ近くにあるので、来た方面へ戻った事になる。
イントラムロス方面から来るなら最初に行っておくのがいいかもしれない。

カルバハル通り入り口

ここは通りというよりむしろ路地に近いため、見落としやすい。カルバハル通りには多くの飲食店が並び、クラシックな中華料理、伝統的なフィリピン料理、その他のアジア料理が豊富に楽しる。
その中でも「Quick Snack」というお店はよく知られているようだ。

通りは狭い

また、この通りは新鮮な農産物でも有名のようだ。
辺りで果物や野菜が豊富に販売されており、新鮮な豆腐や発酵野菜、魚介類や中国の食料品も見つると言う。
中華街っぽさは少し薄れるが、それぞれの屋台が何を売っているのか見ていると意外と驚きがある。
この小さな通りを完全に探索したわけではないが、活気があり訪れる価値がある。

カルバハル通りの活気
規模は小さいが行く価値はある

個人的にはもっとハッキリした中華地区だと想像していたが、そうでもなかった。バンコクの中華街と比べると規模が小さく、そこまで観光地化されてない。
漢字表記の店や看板もあるが、点在しているので、そこまで中国感があるわけではないし、もろ中華系の現地人がどの人なのかも全くわからなかった。
なので、中華系だけでなく、いろんな人種が混じりあったフィリピンの街の一画といった感じだ。

ディビソリアの一画
オンピンストリート

チャイナタウンの近くにはディビソリアと呼ばれる問屋街があり、治安が非常に悪いと有名だったが最近はそうでもないようだ。チャイナタウンから歩いて15分程度なのでこっちにも足を運ぶのもおもしろい。
昔は地元以外のフィリピン人もあまり行きたがらない場所だったようだが、昼はそこまで危なく感じなかった。
また、チャイナタウンのパッシグ川を挟んだ隣にある観光地イントラムロスもあり、今後このチャイナタウンやディビソリアが観光客に人気になる要素があるように思える。