フィリピン北部の高原都市、バギオには教会や公園、マーケットなど色々な観光地がある。
その中でも、わりと有名な巡礼地っぽい場所が Our Lady of Lourdes Grotto だ。
街中から少し離れているので、今回は町中からタクシーで向かってみた。
バギオは山の街なので、移動距離のわりに徒歩だと地味にしんどい。
しかもこの日は、目的地に着いてからさらに階段を登る事になるのが分かっていたので、最初から無理せずタクシー移動にした。
結果的には正解だったと思う。
あの階段を登る前に余計な体力を使っていたら、たぶん途中でもっと嫌になっていた。

タクシーで市街地を抜けると、ローカルな住宅街の雰囲気が少しずつ強くなっていく。
バギオ中心部のごちゃごちゃした感じから離れるにつれて、少し落ち着いた空気になる。
ただし観光地として有名なのか、近くまで来るとそれっぽい人の流れも見えてきて、静かな場所という感じではなかった。
入口から見える長い階段
Our Lady of Lourdes Grotto といえば、やはり有名なのは教会へ続く長い階段だろう。
下から見上げると、それなりに「登るぞ」という気持ちを作らないといけない長さがある。
公式サイトでも Mirador Hill のふもとから 200段超の階段 と案内されていて、写真で見るより実際の方がしっかり長い。

とはいえ、ここまで来て途中で引き返すのも何となく負けた気がするので、今回は階段を全部上って教会まで行く事にした。
バギオは涼しいと言われるけれど、階段を上っていると普通に暑い。
最初のうちはまだ余裕があるが、途中からだんだん脚にくる。
段差そのものは特別危険という感じではないが、ひたすら同じ動作が続くので地味に疲れる。
観光地でよくある「上まで行けば達成感がある」系の場所だが、その達成感を得るまでの過程は普通にしんどい。

周囲を見ると、自分と同じように休み休み登っている人も多い。
一方で軽快に上がっていく人もいて、日頃の体力差を感じる。
下から上まで一気に行くより、途中で景色を見たり後ろを振り返ったりしながら進んだ方がまだ楽だった。
上まで登ると教会に到着
なんとか全部の階段を上りきると、上には教会がある。
Our Lady of Lourdes Grotto は1900年代初頭からある巡礼地らしく、バギオではかなり歴史のある場所のようだ。
巡礼地らしい厳かな雰囲気を期待していたが、実際には人がかなり多く、落ち着いて静かに眺める感じではなかった。
有名な観光地っぽい場所なので仕方ないのかもしれないが、とにかく人が多い。
写真を撮る人、休憩している人、家族連れ、グループ客などがいて、全体としてかなり賑やかだった。

もちろん宗教的に大切な場所なのだと思うし、信仰の対象として訪れている人もいるのだろう。
ただ、旅行者目線で行くと「静かに雰囲気を味わうスポット」というより、「有名だから皆が来るスポット」という印象の方が強かった。
厳かな場所に来たはずなのに、観光客の多さで少し気持ちが現実に引き戻される感じがある。
それでも、階段を全部登って教会に着いた時の「とりあえず到達した」という満足感はある。
疲れるには疲れるが、上まで来たという区切りははっきりしていて、そこはこの場所の良いところかもしれない。
ただし、もう一回すぐ登れと言われたらたぶん断る。
それくらいには普通に疲れる。

隣の Mirador Heritage and Eco-Spirituality Park にそのまま行ける
この Lourdes Grotto に来てから知ったのだが、すぐ隣には Mirador Heritage and Eco-Spirituality Park という別のスポットがある。
別施設ではあるものの、同じ Mirador Hill 周辺にあり、そのまま続けて立ち寄りやすい。
なので今回は、Lourdes Grotto を見たついでに寄ってみる事にした。
こういう「ついでに行った場所」の方が、意外と印象に残る事が旅行ではある。

Mirador Heritage and Eco-Spirituality Park は、Jesuit Villa 側が案内している 約9ヘクタールの敷地を持つ、自然・祈り・文化・景観を合わせたスピリチュアル系の公園 らしい。
普通の都市公園というより、散策路や庭園、祈りの空間、静かな展望スポットなどを含んだ場所という感じで、Lourdes Grotto と世界観が近い。
ただ、Lourdes Grotto の方が「巡礼地」色が強く、Mirador の方が「歩いて楽しむ複合スポット」という印象だった。
入場料は無料ではなかった
Mirador Heritage and Eco-Spirituality Park は、何となく無料で入れる公園っぽく見えなくもないが、公式サイトでは維持管理のための Suggested Maintenance Stewardship として、標準150ペソ、学生・シニア・PWDは100ペソ、7歳以下無料 と案内されている。
この手の場所は「ちょっと寄ってみるだけ」のつもりだと入場料があるのを意外に感じるかもしれない。
ただ、園内は思ったより広く、単なる展望台ひとつではないので、見て回る場所がある分だけまだ納得感はある。
軽く5分で終わるような場所ではなかった。

日本の鳥居っぽい場所がある
個人的に一番印象に残ったのは、やはり 日本の鳥居みたいなゲートがあるビューポイント だった。
公式サイトでも来訪者の感想として “A taste of Japan” と書かれており、日本風の雰囲気を感じる人が多いようだ。
ただ、並びすぎ。

外部記事では Arashiyama Bamboo Grove のような竹林エリア、Peace Memorial、ロックガーデン、トレイルなどが紹介されていて、鳥居っぽい景観と合わせて「日本風に感じる」理由はこの辺りにあるのだと思う。
実際、フィリピンの山の上でこういう和風っぽい景色を見るのは少し不思議で、宗教施設のついでに来た場所としては意外なくらい記憶に残った。

景色もなかなか良く、バギオらしい高低差のある街並みや緑が見渡せる。
むしろ、Lourdes Grotto の教会そのもの以上に、「あの鳥居っぽい場所の周辺が一番の見どころだったかも」と思った。
教会を目当てに来たのに、最終的に隣の公園の方が印象に残るというのは少し面白い。
Lourdes Grotto だけで終わらせない方がいいかも
Mirador Heritage and Eco-Spirituality Park は Lourdes Grotto とは別の場所だが、隣接しているので、体力と時間に余裕があるなら セットで回った方が満足度は上がる と思う。
Lourdes Grotto だけだと、「階段を登って教会を見て、人が多いなと思って終わる」という感じになりやすい。
一方で Mirador にも寄ると、景色や散策要素が増えるので、同じエリアに来た意味が少し強くなる。

もちろん、Mirador も広いので歩けばそれなりに疲れる。
しかもこちらに来る前の時点で、すでに Lourdes Grotto の階段で脚を使っている。
そのため、のんびり全部回るというより、気になる場所をつまんで見るくらいでも十分かもしれない。
それでも、鳥居っぽいビューポイントや竹のあるエリアなど、写真を撮りたくなる場所がいくつかあるので、ついで立ち寄り先としてはかなり悪くなかった。
行ってみた感想
Our Lady of Lourdes Grotto は、町中からタクシーで行けて、バギオ観光の中では比較的アクセスしやすい部類のスポットだと思う。
ただし、着いてからが本番で、教会へ行くには長い階段を登らなければならない。
そして、その階段はやはり疲れる。
涼しいバギオでも、あれだけ登れば普通に息が上がる。
上に着いた達成感はあるし、教会もちゃんと「来た感」はある。
しかし、人がかなり多く、有名観光地っぽさが前面に出ているので、しっとりした空気を求めると少し違う。
その一方で、隣の Mirador Heritage and Eco-Spirituality Park まで足を延ばすと、鳥居っぽいビューポイントや庭園、散策路などがあり、個人的にはあちらの方が印象に残った。
特に日本っぽい雰囲気のある場所は、バギオで見る景色としてはちょっと意外で面白かった。

もしまた行くなら、教会だけを急いで見て終わりではなく、周辺も含めて少し時間を取って歩くと思う。
とはいえ、階段をもう一度全部登るのはやはり気が重い。
観光地としては分かりやすく、初めてのバギオ旅行なら候補に入れてもいい場所。
ただ、「人が多い」「階段がきつい」という二点は、行く前から覚悟しておいた方がいい。
そして、せっかくここまで来たなら、隣の Mirador Heritage and Eco-Spirituality Park にもついでに寄ってみると、意外とそっちの方が満足度は高いかもしれない。

